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「こうち市民の森・プロジェクト」懇談会

 高知市で、「こうち市民の森・プロジェクト」が動き始めました!

 森づくりプロジェクトは、環境に優しく、且つ、資源的にも優れた森づくりを行い、さらにその森を森林ツーリズムの場としてに活用するほか、資源としての森を「社会インフラ」として見直し、復活させよう、という構想で、行政、民間企業、NPOなど市民団体の3者による『協働』により具体的な活動をすすめていこう、というものです。

 「こうち市民の森・プロジェクト」は、高知市役所の職員及び高知市民が主体となって結成されている森林ボランティア団体「こうち森林救援隊」(高知県登録第17号)が行っている間伐を始めとする森林保全ボランティア実践活動を通して、健全で、植生豊な森づくり実現し、また、資源としての森林・木材を徹底的に利活用することにより地球環境の改善のみならず、都市部と山村の交流を図り、地域経済の活性化に少なからず貢献することを目的としたプロジェクトです。

 5月1日に、岡崎誠也高知市長と「こうち森林救援隊」との「こうち市民の森・プロジェクト」懇談会が開催されました。市役所からは、担当部長をはじめ市の幹部、市議会からは元鏡村長、元土佐山村長のふたりの市議が参加、こうち森林救援隊は所属する市役所職員等関係者及び森林ボランティア団体の会員など20名ほどが参加しました。

 マスコミ等の取材もあり、さながら岡崎市長らをパネリストとする「こうち市民の森・プロジェクト」シンポジウムのような様相になり、活発な意見の交換が行われました。

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「こうち市民の森・プロジェクト」懇談会
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◆はじめに・・・宮川こうち森林救援隊隊長(高知市役所OB)

 高知市有林をはじめ、森林が荒廃している。かって高知市役所を建設したときは市有林を売って、財源を確保した。今、森林に手を入れなければ、水保全などの公益的機能が失われるだけでなく、市民の貴重な財産をも失うことになる。

 この現状に、高知市役所の職員を中心とした一般市民森林保全ボランティアを立ち上げた。市役所、市議会の行政としてのご協力をお願いしたい。

【写真】岡崎市長とこうち森林救援隊隊宮川隊長

設立目的、経緯の説明及び活動実績の報告・・・中川こうち森林救援隊副隊長(こうち市役所)
 
◆森林保全ボランティア活動について・・・田鍋森林救援隊副隊長(高知市役所)

 この活動に参加して、山の状況が理解できた。参加すれば参加するほど、我々の手で何とかしなければ・・・と言う思いが募ってくる。森林保全ボランティア活動は、資金も資機材も、何もないところから始めている。

 森林環境税でチェンソー3台、ヘルメット20個はいただいたが、70名あまりの会員が活動するには、とうてい不足する。NPOから、何台ものチェンソーをはじめ、ヘルメットなど安全器具類を借用し、また、保険代、燃料代、軍手・地下足袋などの最低必要経費の支援を受けて活動を続けている。森林環境税のような画一的、単発的な支援でなく、融通のきく、通年的な支援があれば・・・と考えている。

◆森林ツーリズムなどについて・・・中嶋NPO土佐の森・救援隊事務局長(民間会社)

 行政は、遊び心は持っているが、決して遊びではない「本当の森林整備」が実行できる森林ボランティア団体を戦略的に利活用して欲しい。

 そのひとつは、地域づくり・地域おこしの起爆剤にしていただきたいこと。一般市民が間伐ボランティアに参加すること自体が、グリーンツーリズム。グリーンツーリズムは農業の面では、各地で盛んに行われているが、林業版のグリーンツーリズム、橋本知事の言う森林ツーリズムが必要だ。

 ふたつめは、林業の復活、森林の再生には、これまでのような大量生産、大量消費を前提とした大規模所有者より、自分の山が何処にあるかも分からないような小規模森林所有者に山仕事の面白さを実体験させることが必要。嶺北地方では、そのような方が、見事な山づくりを実践している。森林ボランティア活動から森づくりの面白さを再認識する方が多い。この辺りを、行政的に利用して欲しいと考える。

◆森林ボランティアについて・・・橋詰NPO土佐の森・救援隊代表(高知県庁OB)

 こうち森林救援隊は、高知市役所の職員が、公務ではなく、ボランティアとして立ち上げ、土日の休日に、手弁当で活動を続けているところに意義がある。公務員は土日にボランティア活動をする場合、公務としてか、ボランティアとしてか、という議論をすぐするが、自身も公務員の前に、「一般市民」である、と言うことを考えれば、そのような議論はナンセンスである。

 森林ボランティアは安全第一で、できることをできるだけ、できる範囲で、あくまでも個人の立場で行っているが、個人の装備品ということで、森林環境税などの支援対象からはずれている身の安全を守る防災服などへの支援が、一番必要とされる。どのような形であれ、必要な所へのきめ細やかな支援を望むところである。

 その点からも、高知市と森林ボランティア団体が締結している「森林整備協定」は全国的に見ても例がなく特筆すべきものであり、このような協定がどしどし締結されることを希望する。また、他の市町村に波及することを期待する。

◆木材資源の活用について・・・門田元土佐山村長(高知市会議員)

 ボランティア活動で木材資源を活用することを考えたら・・・。たとえば、日曜市に丸太の椅子などをどんどん出したら如何?倉庫については、土佐山地区にも鏡地区にも民家等をあたれば、いくらでもあるので、利用できるのでは。お世話はする。
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【写真】右から中川・田鍋・中嶋・橋詰・門田の発言者

◆特区などの考慮を・・・川村元鏡村長(高知市会議員)

 鏡、土佐山の住民は、昔から日曜市など高知市街地に出て行き、「土佐の文化」を作ってきた。「市民の森構想」では、逆に市街地の人が、山に入ってきて「土佐の森林文化」を作っていただきたい。

 森林・山村地域でボランティア活動をするには、たとえば人員の輸送問題をとってみても、四輪駆動の軽四の荷台でボランティアを運ぶことができるような「ボランティア特区」が必要だ。行政が配慮すべきことと考える。

◆行政・民間企業・NPO等との協働関係について・・・武市こうち森林救援隊幹事長(高知市役所)

 それぞれが、何ができ、何をするべきかを考えて欲しい。財政的支援はともかく、まず、市有林を森林ボランティア活動の場、フィールドとして、それから、資機材を保管する倉庫などを提供して欲しい。

◆市長さんもボランティア活動への参加を・・・中川NPO土佐の森・救援隊副理事長(主婦)

 ボランティア活動には男女の別なく、職業も様々、年齢も色々な方が参加している。市長さんも、ぜひ森林ボランティア活動に参加して欲しい。こうち森林救援隊名誉会長は如何?

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【写真】岡崎市長と市役所幹部

◆私も、小規模森林所有者・・・岡崎誠也高知市長

 鏡村、土佐山村と合併し、鏡川流域の森林地帯がすべて高知市となった。高知市民の水瓶であるこの森林地帯は30万市民の生命線であり、この広大な緑の森林を守ることが高知市政の大きな課題。森林マップもできているので、「市民の森構想」を、森林ボランティア団体とも協働して、すすめて行きたいと考えている。

 高知市の森林地帯は、奥山が人工林で、手前が広葉樹林、里山となっている。ここ10年間で、どちらの山も整備してゆくつもりだ。18年度は、間伐等関係事業で7千万の予算を計上した。傾斜が急な所などは森林組合のプロに任せて、平坦な作業がしやすいところをボランティアの皆さんにしていただいたらと考えている。

 がに越え地区のグリーンツーリズム活動は承知している。地元から、ピザを食べに来ませんか、と言われているので食べに行きたいと思っている。多くの人が、都市部と山村部で交流することは良いことだ。

 財政的な支援、資機材倉庫などについては、地元の議員さんとも協議して、なやしをもって対応してゆきたい、と考えている。

 郷里には小さいながら山林があるので、これからは手を入れていきたいと思う。間伐ボランティアには参加したいので、名誉会長ではなくて、ただの会員で結構ですので、こうち森林救援隊に加えていただきたい。(ここで大きな、拍手!)

◆総括(中川睦雄こうち森林救援隊副隊長)

 行政とボランティア団体、そして民間企業との『協働』を目指しての「こうち市民の森・プロジェクト」懇談会を企画したところ、岡崎市長始め高知市の執行部が多忙なスケジュールを調整のうえ、懇談会に出席していただいたことに、心から感謝致します。

 岡崎市長の「森に対する熱い想い」は、かねてより、マスコミ等で見聞きさせていただいていましたが、今回の懇談会での、誠意あるお言葉と深いご理解あるご意見に、我々「こうち森林救援隊」のメンバーは、大いなる勇気と希望をいただくことができました。

 これからの社会生活、社会活動のためには避けて通れない「行政とボランティアの協働」関係のための礎となり、また、合併後の高知市の大きな課題である森林保全のためにも、大きな一歩が踏み出せたものと確信しています。今後は、さらに民間企業との連携を図っていくことも課題と言えます。

 岡崎市長の「一隊員としてこうち森林救援隊に加えていただきたい」とのお言葉は大変有難く嬉しいことで、新しい森林ボランティア仲間として、快く迎え入れたいと思います。

 山は新緑の季節を迎え、自然の中に身を置くには最高の季節となっています。是非一緒に心地よい汗を流しましょう。本日は本当に有難うございました。

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【こうして、岡崎高知市長が、こうち森林救援隊の第75番目の隊員となり、森林ボランティア活動への参加宣言で、懇談会は終了しました。こうち森林救援隊では、高知市民はもとより、県内外を問わず、森林ボランティア活動に参加していただける人を募集しています。申し込み・問い合わせは、こうち森林救援隊事務局(中川:090-2895-9083)まで。】

こうち森林救援隊(ブログ:土佐の森・救援隊)
 
<参考>

未来の森づくりプロジェクト(四万十通信)

森林ツーリズム(橋本高知県知事)
by shizen100s | 2006-05-05 21:11 | 森林ボランティア
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