モリ券による「交換情報」①

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[土佐の森・文芸/落語]

◆黄金蜜柑は千両蜜柑?

 古典落語の演目に「黄金蜜柑」ではなく「千両蜜柑」というのがある。

 ある呉服屋(屋号は「越後屋」でしょうか?)の若旦那が急に患いつき、『明日をも知れぬ重病』になった。医者が言うには、「これは気の病で、何か心に思っていることがかないさえすれば、全快する」

 数日後…。若旦那は、とうとう飯も喉に通らないほど衰弱してしまう。みかねた父親は番頭を呼び、「何が何でも若旦那の悩みを聞きだせ!」と厳命。番頭が、ようやく若旦那に白状させてみると…。「実は、……ミカンが食べたい」

 冬場の出盛りならいざ知れず、今は真夏、土用の八月。あちこち探してみたものの、ミカンは見つからない。「天満の青物市場に行けばあるのでは」と教えられ、ワラにもすがる思いで問い合わせると、幸運な事に「ああ、ミカンでっか。おます。」との返事。「へっ!あるんでっか。売ってもらえまへんやろか。」

 番頭は早速、主人に報告。「天満の青物市場にあるんやけど、値が千両。」「倅の命、千両なんて安いもんじゃ。番頭どん、御苦労じゃがその千両箱持って買ってきとくんなされ。」と言われ、番頭、目を白黒。千両出して蜜柑を買う。

 若旦那は十袋ある蜜柑を巧そうに食べ、「さ、三袋残ったさかい。これはお父はんとお母はん、そして番頭、お前三人で分けて食べ。」と渡す。番頭、三袋の蜜柑を手に考えた。

 「金持ちっちゅうんは勝手なものや。こげなミカン一つに千両か。俺も来年暖簾分け、あの渋ちんがくれるのは、どう見積もっても五十両。…この蜜柑一袋百両、三つあるから三百両…ええいっ!あとは野となれ山となれ!」

 番頭、蜜柑三袋持って逐電した。
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by shizen100s | 2012-01-20 19:51 | モリ券による「交換情報」
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